IMPRESSION COMPETITION小学校家庭科副読本『おみそ 調べてみよう!食べてみよう!』
読後感想文コンクール
平成16年度 第12回 入賞者発表

みそ汁自まん[最優秀賞]

徳島文理小学校6年生小宮 将史

ぼくの母は、徳島生まれの徳島育ちですが、父は佐賀生まれです。そして、父方の祖父母は、生まれも育ちも佐賀ということで、言葉づかいや料理などが、母とはちがいがあります。そこで、この夏休みにぼくは、徳島と佐賀との、みそ汁のちがいをあれこれと調べてみました。
まず、徳島のみそについて、母や母方の祖父母にきいてみました。徳島では、米みそといって、こうじの原料に米を使っているものが多く作られています。実際に見てみると、色は濃い赤で、つぶは小さくて少なかったです。そして祖母が、
「味は甘口みそなんで、そんなに甘くもなく塩からくもなく、中間的かなあ。」と教えてくれました。
次に、佐賀のみそについて、父方の祖父母に聞いてきました。佐賀は、麦みそが多く作られていました。こうじに麦を使っていて、よく見ると、大きな白いつぶが、たくさんありました。色は、徳島のみそよりもはるかに薄く、黄色でした。祖父は、この佐賀のおみそが大好きですが、今住んでいる徳島では手に入らないので、わざわざ佐賀から送ってもらっています。
さて、味はどうちがうのでしょう。母が作った徳島のみそ汁を食べてみると、味は色のわりには薄く、あっさりしていました。具は、鳴門のこりこりしたわかめが入っていて、さっぱりしたみそが、わかめの磯の香りを引き立てていて、おいしかったです。そして先日、祖母が佐賀のみそを使って、みそ汁を作ってくれました。色は薄いのですが、甘みと塩からさの両方がきいて、しっかりした味でした。具には、佐賀でしか作っていないカツオ菜と、唐津の海でとれる魚で作ったすり身が入っていて、これもまたおいしかったです。また、おわんの底にたくさんの麦のつぶが残っていて、このようなことでも、徳島のみそとは全然違うんだな、と思いました。
ぼくは、徳島と佐賀とのみそ汁を食べ比べて、味も色も作り方も全くちがうことを知りました。きっと全国で、その地方によって、また家庭によってちがうのだと思います。また、違うのはみそだけでなく、具もいろいろで、その地方の特産品を入れることで、自まんのみそ汁が出来上がるのでしょう。祖母の味、母の味を大事に受けついで、全国の人々がおいしいみそ汁を自まんしましょう。

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