IMPRESSION COMPETITION小学校家庭科副読本『おみそ 調べてみよう!食べてみよう!』
読後感想文コンクール平成25年度 第21回 入賞者発表
みそにつまったあたたかさ[最優秀賞]
宮城県仙台市立鶴谷小学校5年生大町 恵里佳
私は小さい頃、中国の万里の長城に行きました。冬だったこともあり、北風が強くとても寒い日でした。上に登れば登るほど、急になっていきどんどん足はきつくなります。「もうだめだ」そう思った時、母から水筒に入った即席みそ汁を手渡されました。すると、みそ汁の温かさが全身に染み渡り、体の底から力がわいてきます。その時、私は初めてみその凄さを全身で感じ取りました。この力はどこからくるのだろう。そう疑問を持ちました。
私は先日、学校の社会科見学で、仙台のみそ工場へ行きました。そこで、工場の方からのお話をいただきました。私たち仙台人が普段食べている仙台みそは、伊達政宗の時代から、同じ手法で作られている伝統の味なのだそうです。機械が無かったころは今より大変で時間と手間がかかっていました。沢山の人の努力や苦労があったからこそ今の仙台みそがあるのだと思いました。食べ物に関わっている全ての人に感謝をして食べたい。今回の見学を通し、そう考えるようになりました。
次に、私はみその効能について調べてみました。十種類以上もの効能があり、さすが昔ながらのみそなんだなと思いました。中でも、アミノ酸やビタミン類は沢山の栄養分が含まれていて、体の隅々に力を与えるということが分かります。小さい頃経験したみその力は、このような効能によってできたものなんだ、と今初めて理解することができました。私はこの機会を通して、改めてみその良さを感じることができ、食とはただ食べるだけでなく、人々に様々な感情や力をもたらす、そんなことに気付くことができました。
今やみそは、日本だけではなく、海外にも進出しています。健康意識が高まった外国人は日本の健康的な和食に目をつけ、みそ料理に関心を持つようになりました。私は日本人が生み出した「食生活の知恵」であるみそが世界に広まり、世界中で食べられるようになる、そんな日がくるといいなと思います。