IMPRESSION COMPETITION小学校家庭科副読本『おみそ 調べてみよう!食べてみよう!』
読後感想文コンクール平成27年度 第23回 入賞者発表
母とみそとわたし[文部科学大臣賞]
茨城県土浦市立都和小学校6年生山﨑 美宥
わたしのお気に入りは、母の実家からもらう信州みそだ。もらうときはつい、しゃもじまでなめてしまう。副読本のみその歴史を読んで興味がわき、信州みそについて調べてみた。
信濃国出身の覚心和尚が、宋からみそ製法を習い広めたのが始まり。戦国時代、武田信玄は塩の代わりにみそを取り入れた。みそ造りに適した、昼夜気温差の大きい信州みそを買い上げたそうだ。また伊達政宗は、くさりにくく、味もすぐれているからと、仙台みそを軍用に自給するため、日本初のみそ工場を城下に建てたそうだ。かくれた物語に、おどろかされた。
みそは、日本全国それぞれの地域、気候、食生活などに合わせて、各地方の味に生まれ変わっていった。みそ料理お国じまんのページを見ると、みそだけでなく、料理方法もちがう。副読本を読むまで、こんなにみそに種類が多いなんて知らなかった。
私はみそが大好き。日本中のみそやみそ料理を、全部食べたい。その土地で育てられてきたみその歴史ひとつひとつを調べ、私だけのみそ読本を作りたい。まずは我が家で、母とおみそ汁を作ってみた。できたてのおみそ汁は、本当においしかった。
「ママが小四の時、初めておみそ汁を作って、おばあちゃんがだれが作るよりもおいしいって言ってくれたの。うれしかったなあ。それからお料理の先生になって、みんなにおいしいものを作ってあげたいって思ったの。」
知らなかった。母は、結婚前はお料理教室で仕事をしていた。初めて聞いた話だった。
「でも、美宥の作るおみそ汁が一番おいしい。あの時のおばあちゃんの気持ちがわかるな。」
「次は、自家製みそを作ってみようよ。」
副読本を見て、私もみそを作ってみたくなった。調べると、寒い時期に仕込むとおいしいそうだ。母と冬休みに作る約束をした。自分で作ったみそは、きっとおいしいんだろうなあ。今から、とても楽しみだ。