IMPRESSION COMPETITION小学校家庭科副読本『おみそ 調べてみよう!食べてみよう!』
読後感想文コンクール
平成28年度 第24回 入賞者発表

郷土料理と理彩子のおみそ[文部科学大臣賞]

東京学芸大学附属世田谷小学校6年生立見 理彩子

この夏、前から作りたかった四十七都道府県の郷土料理全てを作ることに挑戦した。毎日作り、ノートに写真を貼って感想を書いていった。私は作っていくうちに大発見をした。いくつもの料理でみそが使われていたのだ。

郷土料理にはそれぞれの都道府県の特産品が多くてスーパーで買えず、アンテナショップに行って買ったものもあった。みそも地方ごとに種類があった。料理はお母さんに手伝ってもらって教えてもらいながら作った。

「みそをいれるのはいちばん最後がいいよ。」

長く入れていると風味がとんでしまうらしい。私は毎日作り続けた。そのうちみそのことをもっと知りたくなり、みその講習会に家族で出かけた。胸がわくわくする。まず米・麦・豆みその三種類を食べ比べた。豆みそは、格段に色が濃い。食べているうちに豆のこくが出てきた。また熟成期間によって、みその色が違う。米みその熟成0か月は麦みそみたいな黄土色。熟成六か月は豆みそのようにとても濃い。味もそうだ。六か月のみそは、口に入れた瞬間から水が欲しくなるほどしょっぱい。みんなは四か月のみそがおいしいと言っていたが、私は二か月のみそが気にいった。味がうすめで甘味がある。

帰りにみそ手作りセットを買い、家で作った。まずはゆでた大豆をすり鉢でつぶす。次に米こうじと塩を入れ、手でよく混ぜる。発酵を助けるため種みそもたす。二十分後、容器に移した。あとは熟成を待つだけ。わくわくして、私はラベルに「理彩子の味?何にでも合います?魚に!おみそ汁に!」と書いた。

夏休みの間、冷や汁や朴葉みそ、飛鳥鍋など、他にもたくさんのみそを使った料理を作り、家族も大喜びで食べてくれた。冷や汁は麦みそ、朴葉みそは信州みそ、飛鳥鍋は白みそで作り、色々な種類のみそを味わうことができた。日本全国には、まだたくさんのみそがある。私はそのみそをいつか全部食べて、みそのまだ見ぬ世界の扉を開けたい。この夏は私にとって忘れられない夏になった。

今日も熱々のご飯とみそ汁が食卓に並ぶ。早く理彩子特製みそで作った料理をみんなにごちそうしたい。その日が来るのがとても待ち遠しい。

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