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全国みそ料理めぐり

岐阜 朴葉みそ

飛騨地方に多く自生する朴葉を使い、
囲炉裏の熱で味噌を溶かし焼き食べる

飛騨地方に多く自生する朴葉を使い、囲炉裏の熱で味噌を溶かし焼き食べる

朴葉みそは、枯朴葉の上に味噌をのせ焼いて食べる岐阜県飛騨の郷土料理です。

起源は明らかにされていませんが、寒さの厳しい飛騨の冬の間は凍った漬物を囲炉裏の火を使い朴葉の上で溶かし温め、そこに味噌を加えて食べたと言われています。
朴は飛騨高山地方の山林では多く自生しており、毎年梅雨の自分には白く大きな花を咲かせる樹木です。
朴の葉はとても大きく10cm〜30cm近いものも珍しくはありません。
晩秋になると、飛騨高山では霜が降り始め、その頃になると朴は葉を落とします。
拾い集めた葉は3日ほど塩水に浸したあと、陰干しして保存します。

飛騨の冬はとても厳しく、漬物樽の漬物が凍ることもしばしば起こっていました。
そんなときは囲炉裏の火にごとくをかけ、朴葉を敷き、その上に凍った漬物をのせてから溶かし焼きながら食べたそうです。

食が豊かになった現代では、味噌に野菜や椎茸、さらには特産の飛騨牛などの具を混ぜ焼いて食べることが定番となりました。

縄文時代から遺跡も数多く、歴史ロマンに溢れた飛騨地方

飛騨地方は、岐阜県北部地方のことを指し、飛騨市、下呂市、高山市、白川村を含む地方となります。
地理的には、飛騨山脈の西側一体を指し、周りを険しい山に取り囲まれた盆地で、森林の含める面積が多く、冬には豪雪となる日本海側型の気候です。

飛騨高山市には縄文時代の遺跡が数多く発見されています。
その歴史はとても古く、1万年前に使われていた道具や8千年前の土器などから、かなり古くから人が住んでいたことがわかります。
また「続日本記」や「万葉集」にも「斐太」や「斐陀」等の記載があり、古くから木工が盛んで「飛騨工」の名は広く知れ渡っています。

現在では日本の原風景を残す街と言われる「飛騨高山」や、世界遺産の「白川郷の合掌造り集落」、日本三名泉の下呂温泉、起し太鼓で有名な飛騨古川が含まれており、国内外問わず観光客が多く訪れる地方となっています。

飛騨の厳しい自然が育てた飛騨牛

いまでは日本各地にブランド和牛が点在していますが、飛騨牛の名はとくに有名です。
その肉は、きめ細やかでやわらかく、網目のような霜降りと豊潤な味わいが特長です。

もともと飛騨地域では昭和20年代、田畑を耕す農耕用も兼ねた牛の飼育が行われていました。
昭和30年代になると農作業の機械化によって肉用専門への転換が始まり、昭和40年代には、肉質や体格の良さを求める改良が行われるようになりました。ちょうどこの時期に日本国内にて5年に1度開催される和牛のオリンピック『全国和牛能力共進会』が始まりました。

昭和50年代になると岐阜県内にて集団的な和牛の改良がスタートしました。
種雄牛(父牛)の充実を図るため導入されたのが飛騨牛ブランドの立役者となる「安福」でした。
「安福」は昭和55年、但馬牛の産地である兵庫県美方郡村岡町に生れました。この「安福」を岐阜県は1000万円で落札し、現在の高山市清見町県畜産研究所で種雄牛として飼育が始めました。

昭和58年頃から安福の産子が飛騨子牛市場に出回るようになり、平成3年には産子が70万円を超える価格で取引されるようになりました。
飛騨子牛市場は全国トップの座に押し上がったのです。

その後も「飛騨白清」を始め、「白清85の3」、「花清国」など、数多くの「安福」の良さを引き継いだ種雄牛が飛騨牛銘柄の更なる発展に寄与しています。

また飛騨牛は『第8回(平成14年) 全国和牛能力共進会』で日本一の称号を獲得しました。
第8回は岐阜県で開催され、38道府県から種牛283頭、肉牛18 6頭が出品され、最高位である名誉賞(内閣総理大臣賞)には、飛騨管内からの第8区(総合評価群)出品牛が選ばれたほか、最優秀枝肉賞も管内より出品の枝肉が受賞し、種牛、肉牛ともに日本一に輝きました。
また、第9回(平成19年)に鳥取県で開催されました。飛騨牛は名誉賞は逃したものの、最も優れた牛枝肉に贈られる「最優秀枝肉賞」は二連覇を飾り、「肉質日本一」の称号を揺るぎないものにしています。

「朴葉みそ」(2人分)

  • エネルギー 114Kcal
  • 食塩相当量 2.8g
  • ※一人分の値

材料

  • 朴葉2枚
  • しいたけ2個
  • 長ねぎ1/2本

味噌種

  • 味噌大さじ3
  • 少々
  • みりん少々
  • 砂糖大さじ1

作り方

  1. 朴葉はきれいに洗い、十分水に浸ける。しいたけ、ねぎは小さく刻む。
  2. 鍋に味噌と他の調味料を入れ、弱火で練る。
  3. 朴葉に油を塗り、(2)を置き、しいたけ、ねぎをのせ弱火でじっくり約。
    好みの野菜、肉などをのせて一緒に焼くと一段とうま味が増す。

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