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全国みそ料理めぐり

岡山県 牡蠣とネギのみそ焼き

みそと牡蠣の名所岡山で、
お国自慢の美味なる出会い

岡山の特産品をより美味しくする「米みそ」の力

岡山県は古代史では「吉備国」と呼ばれ、古墳時代に崇神天皇が対立する豪族征伐に派遣した「大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)」が後の桃太郎のモデルになったと言われるほど長い歴史に彩られた土地です。総社市の南溝手遺跡からは縄文時代に稲作が行われていた痕跡が見つかっており、古くからの米どころとして知られています。収穫されたお米をふんだんに使った米麹に大豆と塩を加えて発酵させる米みそ造りも盛んに行われ、まろやかでほどよい甘さの米みそは岡山県の食卓を彩ってきました。

岡山県の名産である柚子が旬を迎える12月ころには、千切りにした柚子の皮に、みそ、砂糖、水あめ、柚子酢を加えて煮しめる柚子みそも作られ、こちらも岡山県を代表する郷土料理の一つです。

柚子とともにみそとの相性が良い特産品が牡蠣。岡山県の牡蠣養殖は歴史が長く、文化年間(1804~1818)には始まっていたとか。潮の干満差が大きな大小多数の島かげで育った牡蠣は、ふっくらとして滋味深くクリィミーな食感で人気があります。通常、出荷できるサイズに育つまでは2~3年かかるところを1年で十分な大きさに育つ点も特長で、1年もののカキは火を通しても身が縮みにくく、みそ焼きにも適しています。

食べ方いろいろ、日生の牡蠣

岡山県内でもとくに牡蠣養殖が盛んな土地が日生諸島です。島々へは定期船が出ていますが、鹿久居島と頭島には橋も架かっており、「牡蠣筏(かきいかだ)」が浮かぶおだやかな海を眺めながら車や自転車で渡ることもできます。毎年2月には「ひなせかき祭」が開催され、島々にある民宿や旅館でもバラエティあふれる牡蠣料理が食べられます。

岡山のワインや地酒で味をつけて加熱する「酒蒸し」、軽く焦げ目をつけてポン酢や醤油でいただく「焼き牡蠣」などのシンプルメニューから、「アヒージョ」「チヂミ」「マリネ」などの洋食風。最近では牡蠣たっぷりのお好み焼き「カキオコ」がB級として話題になりました。

ここで「牡蠣とネギの味噌焼き」の作り方を紹介しましょう。2〜3人分を目安とした材料は加熱用の大粒牡蠣を10個と長ネギ1/2本、米みそ大さじ3、みりん大さじ3、砂糖大さじ1、酒大さじ1、サラダ油適量。

はじめに米みそ、みりん、酒、砂糖を、味を見ながら混ぜ合わせます。牡蠣は塩水の入ったボウルでサッと洗い、キッチンペーパーを敷いたバットにのせて水気を切り、長ネギは斜めにやや太め斜め切りしておきます。油を引いたフライパンに牡蠣を並べ中まで火が通るまで焼き上げ、いったんお皿に取り出します。フライパンをさっと洗い、合わせておいたみそを入れ再び火にかけ、少しぷつぷつしてきたらねぎを加えて軽く焼き、牡蠣をフライパンに戻して炒め合わせて出来上がり。

牡蠣は焼くことで水分が蒸発し旨味が凝縮され、焼きみその香ばしさとネギの甘みがマッチされ、芳醇な味が楽しめます。

牡蠣を育て心を癒やす、川の恵み

岡山の牡蠣養殖には県内を流れる吉井川、旭川、高梁川の三大河川が欠かせません。豊富な栄養素を海へと運んで植物プランクトンを増やし、高品質な牡蠣を育ててくれます。

三大河川のひとつで岡山市内の中心を流れる「旭川」は、兼六園(石川県)、偕楽園(茨城県)と並ぶ三名園のひとつ「後楽園」でも大きな存在感を発揮しています。岡山藩主 池田綱政公が1700年に築庭した後楽園には、旭川の水を引いた大小の池があり、夏はハスが咲き冬はタンチョウヅルが舞う姿を見られます。園内を巡る全長約640mの「曲水」も水の景観を作り上げる大切なポイント。とりわけ歴代の藩主が好んだのが園内中央の「流店」という茶室風の東屋で、建屋の中をゆったりと水が流れこの上ない風情を楽しめます。

牡蠣の味わい、流店の癒やし、岡山の川は私たちに大きな恵みを届けてくれるのです。

「牡蠣とネギのみそ焼き」(2人分)

  • エネルギー 92kcal
  • 食塩相当量 2.6g
  • ※一人分の値

材料

  • 殻つきかき4個

合わせ調味料

  • みそ大さじ2
  • みりん大さじ1
  • 砂糖大さじ1

作り方

  1. 小鍋に合わせ調味料を入れ火にかけ、予め良く混ぜ合わせておく。
  2. かきは殻をはずし、さっと洗ってかきの上にみそをのせる。網にのせ、表面をこんがり焼く。

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